雨水(うすい)は、二十四節気の第2。正月中(通常旧暦1月内)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が330度のときで2月18日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から1/6年(約60.87日)後で2月20日ごろ。
期間としての意味もあり、この日から、次の節気の啓蟄前日までである。
古代中国夏王朝は雨水を年始と定めており(三正)、西洋占星術では雨水を双魚宮(うお座)の始まりとする。
雨水直前の朔日が旧正月(春節)であり、旧正月の日付を決める基準である。
季節
空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころ。『暦便覧』には「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」と記されている。実際は積雪の山場(ピーク)であり、それゆえ、この時節から寒さも峠を越え、衰退し始めると見ることもできる。
春一番が吹き、鶯の鳴き声が聞こえ始める地域もある。
昔から農耕の準備を始める目安とされてきた。
日付
定気法による雨水の瞬間(世界時、UT)と、日本・中国での雨水日の日付は表のとおり。日本における時刻はこの表の9時間後、中国では8時間後となり、世界時15時台の2国の日付は異なる。
グレゴリオ暦
グレゴリオ暦による1583年から2500年までの日本の雨水は表のとおり。
2025年の雨水は2月18日。
365日からの超過分が毎年蓄積し、4年に一度閏年でリセットされる様子がわかる(雨水は閏日の挿入される2月末日より前のため、4で割って1余る年が先頭)。 1961年から2200年までは2月18日、2月19日のいずれか。1960年までは2月20日のときもあった。
七十二候
雨水の期間の七十二候は以下の通り。
- 初候
- 土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる):雨が降って土が湿り気を含む(日本)
- 獺祭魚(かわうそ うおを まつる):獺が捕らえた魚を並べて食べる(中国)
- 次候
- 霞始靆(かすみ はじめて たなびく):霞がたなびき始める(日本)
- 鴻雁来(こうがん きたる):雁が北へ渡って行く(中国)
- 末候
- 草木萌動(そうもく めばえ いずる):草木が芽吹き始める(日本)
- 草木萌動(そうもく きざし うごく):草木が芽吹き始める(中国)
前後の節気
立春 → 雨水 → 啓蟄
脚注




