数学において、フィボナッチ数列の逆数和(フィボナッチすうれつのぎゃくすうわ、英: reciprocal Fibonacci constant)、またはψは、フィボナッチ数列の逆数の総和として定義される数学定数である。

ψ = k = 1 1 F k = 1 1 1 1 1 2 1 3 1 5 1 8 1 13 1 21 . {\displaystyle \psi =\sum _{k=1}^{\infty }{\frac {1}{F_{k}}}={\frac {1}{1}} {\frac {1}{1}} {\frac {1}{2}} {\frac {1}{3}} {\frac {1}{5}} {\frac {1}{8}} {\frac {1}{13}} {\frac {1}{21}} \cdots .}

この和の連続した項の比は、黄金比の逆数に近づく。従って、ダランベールの収束判定法により、この和は収束する。

ψの値は、おおよそで以下のようになると知られている。

ψ = 3.359885666243177553172011302918927179688905133731 . {\displaystyle \psi =3.359885666243177553172011302918927179688905133731\dots .}

ビル・ゴスパーは、この値の高速な数値近似のためのアルゴリズムを得た。フィボナッチ数列の逆数和自身はk個の項に対しO(k)桁の精度であるが、ゴスパーのSeries accelerationではk個の項に対しO(k 2)桁の精度である。

ψは無理数であると知られている。これはポール・エルデシュ、ロナルド・グラハム、Leonard Carlitzなどにより予想され、1989年、Richard André-Jeanninによって証明された。 フィボナッチ数列の逆数和が超越数(代数的数でない数)であるかは、分かっていない。

連分数展開(数列表記)は、

ψ = [ 3 ; 2 , 1 , 3 , 1 , 1 , 13 , 2 , 3 , 3 , 2 , 1 , 1 , 6 , 3 , 2 , 4 , 362 , 2 , 4 , 8 , 6 , 30 , 50 , 1 , 6 , 3 , 3 , 2 , 7 , 2 , 3 , 1 , 3 , 2 , ] {\displaystyle \psi =[3;2,1,3,1,1,13,2,3,3,2,1,1,6,3,2,4,362,2,4,8,6,30,50,1,6,3,3,2,7,2,3,1,3,2,\dots ]\!\,}

のようになる。

脚注

関連項目

  • フィボナッチ数列
  • 逆数の和の一覧

外部リンク

  • Weisstein, Eric W. "Reciprocal Fibonacci Constant". mathworld.wolfram.com (英語).

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