1900年 ウィンブルドン選手権(1900ねんウィンブルドンせんしゅけん、The Championships, Wimbledon 1900)に関する記事。イギリス・ロンドン郊外にある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」にて開催。

大会の流れ

  • 男子シングルスは1878年、女子シングルスは1886年から「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)方式で優勝を決定していた。大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
  • 初期のウィンブルドン選手権のように、外国人出場者が少なかった時期は、地元イギリス人選手の国旗表示を省略する。
  • この年から混合ダブルスが始まったが、最初は「選手権公認外競技」(Non-Championship Event)として扱われた。これは公式競技ではないため、ウィンブルドン選手権の優勝記録表には含まれていないが、日本語版の本記事では女子ダブルスと混合ダブルスの「選手権公認外競技」の結果も記載する。

大会前年度優勝者

  • 男子シングルス:レジナルド・ドハティー
  • 女子シングルス:ブランチ・ビングリー・ヒルヤード
  • 男子ダブルス:レジナルド・ドハティー&ローレンス・ドハティー

男子シングルス

チャレンジラウンド

準々決勝

  • アーサー・ゴア vs. フレデリック・プラスキット 6-3, 6-2, 6-0
  • ローレンス・ドハティー vs. ロバート・マクネアー 6-1, 6-2, 6-4
  • シドニー・スミス vs. ハーバート・ローパー・バレット 6-1, 4-6, 7-5, 6-2
  • ハロルド・ニスベット vs. フレッド・ペイン 6-2, 6-8, 6-4, 3-6, 6-2

準決勝

  • アーサー・ゴア vs. ローレンス・ドハティー 4-6, 8-6, 8-6, 6-1
  • シドニー・スミス vs. ハロルド・ニスベット 6-0, 6-1, 6-1

決勝

  • シドニー・スミス vs. アーサー・ゴア 6-4, 4-6, 6-2, 6-1

オールカマーズ決勝

  • レジナルド・ドハティー vs. シドニー・スミス 6-8, 6-3, 6-1, 6-2 (R・ドハティーが本大会の優勝者になる)

女子シングルス

チャレンジラウンド

準々決勝

  • シャーロット・クーパー vs. ミュリエル・ロブ 6-3, 9-7
  • エディット・グレビル vs. ベリル・タロック 7-5, 6-0
  • エレン・エベレッド vs. マリオン・ジョーンズ 7-5, 6-2
  • ルイーズ・マーチン vs. ドロテア・ダグラス 6-4, 6-3

準決勝

  • シャーロット・クーパー vs. エディット・グレビル 6-1, 6-2
  • ルイーズ・マーチン vs. エレン・エベレッド 6-0, 6-2

決勝

  • シャーロット・クーパー vs. ルイーズ・マーチン 8-6, 5-7, 6-1

オールカマーズ決勝

  • ブランチ・ビングリー・ヒルヤード vs. シャーロット・クーパー 4-6, 6-4, 6-4 (ビングリー・ヒルヤードが本大会の優勝者になる)

決勝戦の結果

男子シングルス
  • レジナルド・ドハティー vs. シドニー・スミス 6-8, 6-3, 6-1, 6-2 [オールカマーズ決勝]
女子シングルス
  • ブランチ・ビングリー・ヒルヤード vs. シャーロット・クーパー 4-6, 6-4, 6-4 [オールカマーズ決勝]
男子ダブルス
  • レジナルド・ドハティー&ローレンス・ドハティー vs. ハロルド・ニスベット&ハーバート・ローパー・バレット 9-7, 7-5, 4-6, 3-6, 6-3 [オールカマーズ決勝]
女子ダブルス
  • アリス・シンプソン・ピカリング&ミュリエル・ロブ vs. ブランチ・ビングリー・ヒルヤード&ルイーズ・マーチン 2-6, 6-4, 6-4 [選手権公認外競技]
混合ダブルス
  • ハロルド・ニスベット&アリス・シンプソン・ピカリング vs. ハーバート・ローパー・バレット&E・J・ブロムフィールド 8-6, 6-3 [選手権公認外競技]

外部リンク

  • 抽選表:男子・女子 (男子はGrand Slam Tennis Archive、女子はTennisForum.com提供スレッドによる)

参考文献

  • Lance Tingay, “100 Years of Wimbledon” (ウィンブルドンの100年史) Guinness Superlatives Ltd., London (1977) ISBN 0-900424-71-0 参照元は以下の通り。男子シングルス試合結果:137ページ、女子シングルス試合結果:152ページ、女子ダブルス選手権公認外競技:174ページ、混合ダブルス選手権公認外競技:181ページを参照。
  • Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3 選手のフルネームについて、本書から補足した。



BBC World Service Sporting Witness, Eric Liddell

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